「生産性向上」「働き方改革」「生き方改革」「デジタルトランスフォーメーション」というと、「これからの時代はとにかくAIやRPAを導入しない」といけないと考えがちの経営者が散見しますが、それは大きな勘違いです。
今回はデジタルやテクノロジーを活用する前に、メスを入れたほうがいいことがあるということを、お伝えしたいと思います。
既存のほとんどの仕事は必要ないという事実
実はこの記事はタイのプーケットで書いています。
本当は仕事で中国の深センに行く予定だったのですが、新型コロナウィルスが思った以上に深刻な事態となったので取りやめました。
私は数年前から普段は日中30度以上ある東南アジアに身を置いて、リモートワークで仕事が完結させていますが、特に大きな問題が生じたことはありません。
プーケットではロシア人をはじめヨーロッパの人が全力でダラダラしています。
彼らを見ていると、日本人も全力でダラダラしてもいいと思うのです。
楽に生きるために全力で苦労をする
以前の記事で書きましたが、生産性の向上は「デジタルツールを使えば良い」という思考に凝り固まらず、仕事を切り捨てたり、シンプル化したり、営業方針を変更することによって、あっさり実現できたりします。
例えばサービス業の人はほとんど休めないというのが、当たり前になっていますが、
シンプルにこう変えるだけでも時間は生まれるはずです。
これに加えて、AIやロボティクスを活用すればさらに時間が圧縮できることは想像できるかと思います。
というのは間違いではありません。
昔は「仕事で楽をするな!」と目上に人に言われましたが、今は全く逆ですよ。
強いて言うなら「楽をするための楽をするな!」と言ったところでしょうか。
デジタルやテクノロジーは、身体拡張を実現するものと言われますが、逆に言うと手足の使い方を間違えれば、全く前進出来ません。
オフラインは人生を楽しむこと
プーケットの話にちょっと戻しますが、東南アジアの人たちは驚くほど本気で仕事をしていません。
多分、それで成り立っているし国の経済も成長しているんですから、結果的に要領がいいんでしょうw
勤勉なドイツ人は生産性が高いが、長時間労働をしません。
さて我が国日本はどうでしょうか?
「日本の労働生産性はなぜこんなに低いのか?」のTweetにたくさんのご意見をいただいていますが、私の仮説は、「日本人は合理性を憎んでいるから」です。体育会系の根性論が大好きで、「こうすれば経済合理的じゃないですか」というと炎上します。
— 橘 玲 (@ak_tch) March 7, 2019
そういう人生でいいなら私は否定しませんけど、一度の人生を消耗するのと楽しみつくすならどちらがよいでしょう?
周りの「普通」に流されてはいけません。
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