ビジネスのオンライン化が急速に求めらる昨今ですが、、、テクノロジーに苦手意識のある方も多いのではないでしょうか。
「日本のデジタル競争力は27位、データ分析や人材が弱点、IMD調べ」(日本経済新聞)にあるように、日本のデジタル競争力はアメリカ、中国やシンガポール、香港、台湾よりも下に位置しています。
つまりいってしまえば、日本はテクノロジー後進国です。なぜでしょうか?
国や企業のせい?
いやいや、一人ひとりのテクノロジーへの関心や理解度、実践力の問題でしょう。
なぜこんなにも、日本人にはテクノロジーを使いこなせない人が多いのか。
考えてみましたが、3つの共通項が見えてきました。
そして、能力の問題では全くありません。
逆に言えば、3つの共通項さえクリアできればOKと言えます。
テクノロジーに苦手意識がある方は、少しでもお役に立てていただければ幸いです。
その1:自分に苦手になる暗示をかけている
「メカ音痴で・・・」
「ネットとかパソコンとか苦手なんだよね・・・」
そんなふうに吹聴している人を見たことはないでしょうか。
実は自らしてしまうこのような発言こそ、テクノロジー音痴にしている根本的な理由なのです。
よく「セルフイメージが自分を作る」「思考は現実化する」と言いますが、言わばマイナスのアファメーションを実践してしまっているわけです。
私たちは、ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグぐらいのスキルがあるわけではないですし、目指す必要もありません。
一方で人間の能力はさして変わりませんし、新しいことに挑戦することは誰でも脳力を活性化させることができます。
テクノロジーを使いこなすと言いますが、実はその程度の問題です。
なので、今から「私はテクノロジーをうまく使いこなせる」と口に出し、できるイメージを強く持てばいいだけです。
その2:ラクをするという発想がない
私たちがテクノロジーを活用する動機は何でしょうか。
「周りがみんな使っているから?」
「時代に取り残されたくないから?」
もしこのように考えているのであれば、あなたはテクノロジーに使われる側になってしまっている可能性があります。
テクノロジーを活用する動機は、「ラクを追求する」ために他なりません。
もしくは「自分のやりたいこと以外を、代わりにやってもらう」と言ってもよいでしょう。
つまり、いかにテクノロジーに面倒でつまらない仕事を安く押し付けるために、日々工夫するというマインドセットが大事なのです。
例えば、あなたが経理をやっていたとしましょう。
決算のための計算をすべて暗算でやって、紙に手書きでまとめないといけないなんて、苦行以外の何者でもないですよね。
しかし、
- そろばん
- 電卓
- エクセル
- 会計ソフト
- 金融機関と自動連携したクラウド会計
上から下にいくつれて、「手間」「処理数」「正確さ」が減っていることが、イメージできるでしょうか。
別の切り口では、
- 自分で作業
- 作業を一部サポート
- 作業をフルサポート
- 作業をほぼ代行
という役割をテクノロジーが、担ってくれているわけです。
そして近年よく耳にするAIやRPAという技術が進化により、作業を完全代行してくれるレベルになるのは、そう遠い未来ではありません。
日本人は「忙しく働いている」「汗水流してお金稼いでいる」「頑張っている」みたいな、非合理的なものを未だに美化しているのを散見します。
「日本の労働生産性はなぜこんなに低いのか?」のTweetにたくさんのご意見をいただいていますが、私の仮説は、「日本人は合理性を憎んでいるから」です。体育会系の根性論が大好きで、「こうすれば経済合理的じゃないですか」というと炎上します。
— 橘 玲 (@ak_tch) March 7, 2019
いい加減、そういうの卒業しませんかね。
はっきり言って、面白くも何ともない仕事を一生懸命やろうというのは正気の沙汰ではないですよ。
その3:愛情不足
「うまく使いこなせない」
「思いどおりに動いてくれない」
と、苦手意識を持つ人、何なら怒る人さえいます。
「私が操作したらうまくいかなかったのに、メカに強い〇〇さんが操作したら、あっさり動いた」みたいな話もありますよね。
この原因は得意・不得意という結論にされがちですが、私はそうでなく「愛情不足」という一言に尽きると思います。
上記の箇条書きについて、主語を「スマホ、パソコン、ソフトウエア」という言葉を、人(家族)やペットに置き換えてみてください。
- 愛情があれば、触れる時間を長く取ろうとします。
- 愛情があれば、トラブルを粘り強く解決しようとします。
- 愛情があれば、丁寧に扱おうとします。
- 愛情があれば、定期的にメンテナンスやアップデートします。
トラブルは今やたいていのことは、ググれば解決方法が見つかります。
ググって解決しなくても、サポートしてくれるサービスもたくさん存在しています。
テクノロジーも「命ある生き物」だと思って、愛情を持って接してください。
愛情を持って接した分、人生を変えるほどのリターンが待っているはずです。
テクノロジーと共存して人生は楽しもう
というわけでまとめに入りますが、
- テクノロジーは誰でも使いこなせると当たり前と認識する
- テクノロジーはラクを追求するツール
- テクノロジーに愛情を持つ
というのをぜひ覚えてください。
そして、テクノロジーの威力とは、人生をイージー化し、好きなことだけに時間を使うことができるようなるという、「ライフイノベーションを実現させる」にあることを強調したいと思います。
人生100年時代と言われていますが、時間は有限かつ貴重な存在です。
つまらないことをやったり、つまらないことに悩むのはもったいないのです。
仕事だって、自分の本当に好きなことならまだしも、やらないで生きたいじゃないでしょうか。
だったら、テクノロジーの力をマックスまで利用したほうがいいです。
余談ですが、この記事はワーケーション(WORKATION)終わりに、宮古島からの東京へのフライトでiPadを使って書き上げました。
仕事は実はそのぐらいライトにできるもの。
しかし記事の執筆自体は私しかできないことなので、最も価値あることなのです。