株式会社アシッドハウスの芦田 哲也です。
WEBサイトを持っている中小企業経営者の方からこんな質問を受けることがあります。
今回の記事はそういった疑問にお答えします。
WordPressのテーマの変更で一発解決です
こういった質問を制作会社にぶつけると、「いっそのことリニューアルをしましょう!予算はいくらぐらいなら・・・」となることも多くありますが、実はその必要はありません。
なぜならビジネス利用(特に中小企業)のWEBサイトは、わざわざ1から作り直す必要はなく、極論テンプレートを新しいものにすることで解決することでOKだからです。
その理由を説明していきましょう。
WEBデザイン運用で認識しておきたい鉄則
ざっくりと以下の3つです。
- 必要なのは、真新しさや斬新さではなく「信頼性」
- テンプレートが出回っているのに1から作る必要はない
- 更新やテストが簡単・スピーディ・低価格でできる
必要なのは、真新しさや斬新さではなく「信頼性」
せっかく作るなら、オリジナリティのあるサイトを・・・といきたいところですが、ちょっと待ってください!
実はユーザーはそんなものを求めていなくて、「どこかで見たことのある馴染みのあるデザイン」に安心感を覚えるのです。
そしてデザインに付随した使いやすさも重要ですね。理由は、単純に使いやすくないと再度訪問しようと思わないからです。
この再度訪問させるというのが重要ですよ。
心理学をちょっと紐解きますが「ザイアンス効果(単純接触効果とも言う)」というのがありまして、人でもモノでも接触回数が重ねたものほど好意や印象が高まると言われています。
好意は信頼性に繋がり、信頼性は相手に行動をさせるために威力があります。
テンプレートが出回っているのに1から作る必要はない
なので、デザインは「信頼性」を感じさせることが大事だし、テンプレートを使えば作業は最小化できるわけですね。
で、WordPressではテンプレートに相当するのは「テーマ」です。
更新やテストが簡単・スピーディ・低価格でできる
またWordPressのテーマなら1から起こしたデザインそのものだけでなく、修正やテストにおいても簡単・スピーディ・低価格(場合によっては0円)です。
ここは地味にかなり重要なことでして、「お客にサイトの何が刺さって反応が得られたか(またはその逆)」というのに、ノウハウ(効果が出る可能性の高い施策)はあれど正解はありません。
WEB更新やテストが遅かったりコストがかさむものではプロジェクトや会社が終わってしまいます。
その意味でも大事なポイントです。
同様の理由でLP(ランディングページ)作成ツールでテンプレートを選びながら運用するのがスマートなやり方になってきています。 またLP用のWordPressのテーマも多く出てきていますね。
WordPressのテーマの選び方
現在ではかなり多くのWordPressのテーマが配布されていますが、選ぶための目安をお伝えします。
- 使っている人がそれなりに多い
- デザインが見込み客の属性に合っている
- 有料である
それぞれ詳しく見ていきましょう。
使っている人がそれなりに多い
これはパソコンやケータイ、ソフトウェアを選ぶときに検討する時と同じです。
- アップデートがそれなりかつコンスタントにある
- 公式サイト以外でもすぐにテクニカルな情報が見つかる
- 集客や売上の実績が期待できる
アップデートがそれなりかつコンスタントにある
ソフトウェアがそうであるように、「使い勝手」「機能性」「セキュリティ」の向上の観点からアップデートがそれなりに多くあること、コンスタントにあることは重要です。
公式サイト以外でもすぐにテクニカルな情報が見つかる
公式サイト以外でテーマの設定方法やショートコード(テーマ専用のタグ)など、テクニカルな情報が有志によって多数発信されていることも重要です。
なぜなら、公式サポートよりわかりやすい情報、踏み込んだ設定方法(カスタマイズ)、公式よりも早いトラブルシューティングが見つかる可能性が高いからです。
集客や売上の実績が期待できる
ユーザー数が多いか、ユーザー数が増えているテーマならテーマそのもののアップデートやノウハウ共有の機会など活性化します。
逆にユーザー数が少ないままのテーマは、集客や売上の実績はあまり期待できないでしょう。
※もちろん、ご自分でアップデートや誰かのノウハウを待たずにテストをガンガンして活用されるなら、その限りではありません。
デザインが見込客の属性に合っている
極端な例えをしますが、丸の内で働くビジネスマン向けのデザインのサイトで渋谷のマルキューで買い物をするような女の子に洋服やカラコンを売ることは、無理がありすぎますよね。
つまり、“見込み客のテリトリーにあるデザイン”からピックアップすることが大事です。
先ほどの例で言えば、
- 雑誌:日経BP、President
- サイト:Business Insider、News Picks
- SNS:Facebook、Wantedly、LinkedIn
- 雑誌:Popteen、JELLY、GLITTER
- サイト:マルキューブランド、Crooz Blog
- SNS:Instagram、Line、TikTok
あたりでしょうか(ちなみに全部を取り入れるということはありません。あくまでもピックアップの候補です)。
よくわからないときや特定の属性ではなく幅広い層がお客の場合は、幅広い層に多くのユーザーに使われているサイト(YouTube、Google、LINE)などをベースにすると良いです。
デザインで一番参考材料になるのは「雑誌」ですが、わざわざコンビニや書店まで足を運ぶ必要はありません。Yahoo!プレミアムやFujisan.co.jpでdマガジンを使えば十二分に確認できます。
当サイトは2019年2月22現在、Facebookの紺色をベースカラーにしていますがユーザー属性的にFacebookを使う頻度が高く見慣れているからだったりします。
有料である
品質はもとより、テーマを変えることが有益になるかどうかは有料であることによって決まります。
なお話がずれますが、
有料にした途端に、使い勝手や生産性が大きく見込めるものへお金を出すことは消費ではなく投資ですので、積極的に投資されることをオススメします。
おすすめのWordPressテーマ
というわけで属性によってどのテーマが良いのかは一概に言えないですし、「最高!」と言えるかどうかも人それぞれですが、今回はあまり特定の属性に偏ることなく万遍なく使えるテーマをいくつかご紹介します。
Lightning
▶無料で使える超機能WordPressテーマ「Lightning」
「ビジネスサイト寄りのものがいい!」という方には、Lightningがオススメです。
こんな感じのサイト(デモページ)も作れるのでB2Bには良さそうですが、B2Cのデザインは充実していないので、B2Cにはあまり向かないかも知れませんね。
Lightnigは無料で使えるようですが、機能拡張するには有料のPro版にしてあることが条件のようです。
TCD
▶ワードプレステーマ「TCD」美しいデザインのテーマが豊富に揃っています。
「やはりサービスや業種の特徴をサイトに反映したい」とか、ぱっと見のデザインの美しさにこだわりがある方はTCDも選択肢に入れて良いのではないでしょうか。
特にB2Cビジネスをやっている方は、きっと気に入るテーマが見つかることでしょう。
STORK
▶究極のモバイルファースト オールインワンWPテーマ ブロガー専用テーマ「STORKストーク」おそらくブロガーの間で最も使われているであろうOPENCAGEのWordPressのテーマ。
その中で定番中の定番で長く使われているテーマが「STORK」です。僕のこのサイトもSTORKですね。
なおブロガー向けと書いてあるので「うちはブロガーサイトやるわけではないから参考にならない!」と仰る方もいそうですが、自分のビジネスに使えるようにうまくアレンジすれば、メリットのほうが大きはずです。
ちなみに、ブロガーとはサーバーとWordPressそして日々の記事だけで大金を稼ぐ人たちですので、その命綱であるWordPressのテーマは知恵と努力の結晶ではないかと思います。
WEBサイトのカスタマイズやこだわりは「稼いでから」
正直に言いますが、テンプレートはテンプレートなのでかゆいところに手が届かなかったり、「もう少し違う感じにしたいんだよなー!」というのができるときもあれば、できないときもあります。
そういったときはこう考えてください。
中小企業には大企業な潤沢な資金はありません。
手に入る、使えるリソースをできるだけ効率よくスピーディに実行することによって、ビジネスを成長させることができます。
ぜひWordPressのテーマ一つでも、中小企業らしい戦略でビジネスを成長に導いてもらえればと思います。
知り合いのところサイトに近い感じでリニューアルする方法はないのかな?