株式会社アシッドハウスの芦田 哲也です。
WEBサイトを持っている中小企業経営者の方からこんな質問を受けることがあります。
今回はこんな疑問にお答えします。
Youtubeで解説しました
文章より短時間でサクッとチェックしたい方はこちらでどうぞ。倍速も出来ます。
実は未だにメールは効果がある
メールはインターネットの世界ではかなり古典的な部類のツールですが、今でもコンバージョン(申し込みや問い合わせ)を取りやすいツールの一つです。
- 利用者数は圧倒的
- 配信することへの敷居が低い
- 表現のしやすさ
- プラットフォームの利用規約に依存しない
- ステップメール
といったところがメリットと言えるでしょう。
ぞれぞれ掘り下げてみます。
利用者数は圧倒的
レガシーツールであることに加え、未だにほとんどのWEBサービスの利用にメール登録が必須です。
「捨てアド」というものもありますが、IT職種やギークならいざ知らず、そんなにたくさんメールアドレスを複数使い分けているユーザーは多くありません。
つまり、利用者は圧倒的かつそれなりにアクティブであるということですね。
配信することへの敷居が低い
メールも今やスマホで読まれるケースも多くなっていますが、メールが届いたことを通知させる設定にしていることは稀です。
それに対して、メッセージアプリ(LINE@やMessengerなど)はメッセージが通知が前面に出ていることが特徴的です。これによって、メッセージの内容、長さ、タイミング、頻度などのハードルを上げています。
例えるなら、メールは家に郵便が届く感じ、メッセージアプリは家のピンポンを押される感じです。
家のピンポンを押されて開けてみたら、欲しくもない商品の訪問販売で長いししつこい…
だとしたら、すぐにブロックしたくなりますよね。
マーケティング施策はテストと改善の繰り返しであることを考えると、あらゆるパターンを数多く試すことは重要です。
ユーザー無視で闇雲な配信はできませんが、メッセージアプリほど配信にシビアになる必要ないというのはメールの大きなメリットでしょう。
LINE@やMessengerもメールに比べてブロックが非常に容易です。
これもハードルを上げる一因です。
表現のしやすさ
メールは文字数の最小化にシビアになる必要がありません。
メッセージアプリはとにかく簡潔であることが重要です。
日常的に使っていればわかりますが、長い文章を配信されると見る気が起こりません。
またHTMLメールのように、「ちょっとしたLP(ランディングページ)」として配信できるところも良いですね。
メッセージアプリでは画像や動画は、別メッセージのような形になるので、訴求に限界を感じることもあります。
現在、インターネットは動画コンテンツの時代へとシフトしていますが、HTMLメールに動画を埋め込むことのできるサービスも出てきています。
▶Vmail(ブイメール)|メール内で動画をカンタン自動再生!動画メール
プラットフォームの利用規約に依存しない
メッセージアプリの提供元は営利法人です。
利用に際しては営利法人が定めた規約に同意する必要がありますが、全部ではないものの営利法人に運用方針を委ねることになります。
利用価格や配信数の制限の改定はもとより、極端な話、営利利用を禁じられたら実質使うことができない状態になります。
もちろん、メールにも特定電子メール法というルールがあります。
また、プラットフォームの利用にはリスクは付き物というのも事実ですが、利用規約とトレードオフしてもでもメリットがあるかの検討は必要です。
ステップメール
メールには以下の効果が見込めます。
- 即時的効果(セールスしてすぐに売上が生まれる)
- 継続的効果(関係性を温めてセールスにつなげる)
ステップメールは後者に当たります。
アメリカのDRM(ダイレクトレスポンス・マーケティング)の権威であるダン・ケネディは、顧客との関係性を最も重要視することを説いていますが、ステップメールはそれに非常に適したツールの一つです
※事実、ダン・ケネディは「ニュースレター、ダイレクトメール、eメールは三種の神器、特に活用したい媒体」と言っています。
現在の世の中には情報やモノで溢れかえっており、メールボックスに届くメルマガのほとんどは「今すぐ買ってくれ」というメールばかりです。
その中で顧客の目が向くのは「大手企業の商品・サービス」「低価格」であるということです。
中小企業はそのやり方に足を突っ込んではいけません。
そこで、効果を発揮するのがDRMであり、顧客との関係性作り、そのためにステップメールを活用することが重要なのです。
これからメールはどうなる?
時代が変われど、今後も無くなることは間違いありません。
ただ普通のテキストメールは読まれにくくなるでしょう。
配信元と情報が飽和状態であり、なおかつユーザーが動画や音声にシフトしているからです。
また、メッセージアプリやSNSの種類とトラフィックが増えすぎたため、ショートメッセージは電話番号をベースにしたSMSに回帰する流れが出てきています。
- SMSやメッセージアプリでひきつける
- 動画や音声をプレビューできるメルマガ、SNSで興味を持たせる
- 継続的な動画や音声やそれらを埋め込んだサイトで関係性を深める
- コンバージョンを促す
- さらに関係性を深めながらリピート化を促す
といった流れでの複合的活用が予測できるでしょう。
でもメールは多すぎて読むことなくなってきてるし、やる価値は本当にあるの?